新たな価値で、未来を照らす。

お知らせ

創業体験⑥ ~事業を始める前の失敗と気づき~

コンサルの基本と尊敬する副社長の言葉から経営理念を決める

ホームページの製作を決めてから、同業者のホームページを研究しました。経営コンサルタントとして目指しているビジョン、大切にしている価値観、会社の歴史や特色、コンサルした企業実績や著書の紹介、スタッフの経歴など、本当に充実したホームページを見ながら、原点に返って、自分がやろうとしている仕事、やりたいコンサルの姿を考えました。
コンサルは、経営者と一緒に会社の未来を考える仕事である。
養成課程で教わった大切な言葉であり、コンサルの基本と肝に銘じている言葉です。未来を考えるとはどんなことだろうか。具体的には、ビジョンや事業計画を策定し、その実現に向けてアクションプランを実行に移すこと。しかし、そうなったときの中小企業経営者には何が見えるだろうか。真っ暗だった道の先に、かすかな光が差し込んでくるような情景ではないだろうか。真っ暗な道にかすかに差し込む光、ふと、尊敬する副社長が使っていた「照干一隅」という言葉が頭をよぎりました。あの言葉は、どんな意味だったのか、あらためて調べることにしました。調べてこの言葉の意味が、中小企業の経営を支援する中小企業診断士の仕事に通じていると強く思いました。私が、経営理念とした「一隅を照らす」に行きついたのは、コンサルの基本となる言葉と尊敬する副社長の言葉からです。一隅を照らす経営コンサルを目指す決意をしっかり固めました。

自分の想いを掘り下げ社名の基本形を決める

ホームページの製作は2019年(令和元年)11月から始めましたが、この時点で、まだ社名も、設立形態も、決めていませんでした。ただ、社名は、8月頃、会社の設立ばかり考えていた時期に幾つか考えていました。同業者がつけた名前を参考にしながら考えたもので、竹添経営研究所、竹添コンサルタント事務所、竹添中小企業診断士など、私の名前をつけたものばかりです。
ですが、いろんなことを考えているうちに、方向はそっちではない、という気になっていました。まず、自分の名前をつけるのはやめることにしました。理由は、私一代限りにしたくなかったからです。後継者を見つけ、私の志、仕事を引き継いでもらいたいと思い始めていました。となると、私の名前をつけることはかえって邪魔になると考えました。
次に、コンサルタントという名前をつけるかどうか迷いました。コンサルタントという言葉に対するイメージ、評価は様々です。一方、私は、コンサルタントという言葉に思い入れがあります。さんざん、迷いましたが、社外取締役・顧問として会社に入り込んだスタイルを中心に仕事をしたい想いを伝えるには「パートナーズ」が相応しいと考えました。こうして「○○パートナーズ」という社名の基本形を決めました。

亡き父の言葉にそって社名と行動指針を考える

社名の「誠光」には、誠実に光を届けるというメッセージを込めています。
光は、経営理念の「一隅を照らす」という言葉、私の名前の晃を構成する「日」と「光」に通じます。そして、最初の一文字、誠は、亡き父の言葉「誠実に生きろ」から取っています。私の父は、私が28歳の時、59歳で亡くなっています。大正生まれで、学歴がなかった父は、戦後、銀行員として真面目に勤めていましたが、出世には限界があったようです。それでも、仕事をまっとうした父が、死期が迫ったとき私を呼んで言った言葉が「あきら、誠実に生きろ」でした。それまで教訓めいたことは何一つ言わなかった父が最後に残した言葉でした。
その後も、ずっと忘れずに大切にしてきた父の言葉を、父の年齢を越す65歳にしてかみしめると、人から感謝される生き方をしろ、と言われているように思えました。その思いにそって、行動指針を「感謝の言葉までが仕事」としました。「誠光」という社名、「感謝の言葉までが仕事」という行動指針は、亡き父の言葉から考えたものです。