新たな価値で、未来を照らす。

お知らせ

創業体験① ~事業を始めるまでの失敗と気づき~ 

目次

◆創業体験①(3月22日(日)掲載)
 ・狙いと概要
 ・会社を持つ高揚感にうかれる
 ・創業計画書に頭をガツンと叩かれる
◆創業体験②(3月23日(月)掲載)
 ・売上を計算するフォーマットを作成する
 ・初めて売上金額を計算する
 ・費用を試算し利益を確保するための売上高を設定する
 ・競争に勝つための課題探しに着手する
◆創業体験③(3月24日(火)掲載)
 ・マーケティング戦略の策定に取りかかる
 ・中心顧客を明確にする
 ・中心顧客のニーズに応える仕事のスタイルが浮かぶ
◆創業体験④(3月25日(水)掲載)
 ・仕事のスタイルに応じて売上の計算条件を見直す
 ・顧客から選んでいただくための課題を考える
 ・顧客の行動を推測する
◆創業体験⑤(3月26日(木)掲載)
 ・私の存在を誰も知らない
 ・フェイスブックによる情報発信に頓挫する
 ・ホームページの製作を決意する
◆創業体験⑥(3月27日(金)掲載)
 ・コンサルの基本と尊敬する副社長の教えから経営理念を決める
 ・自分の想いを掘り下げ社名の基本形を決める
 ・亡き父の言葉にそって社名と行動指針を考える
◆創業体験⑦(3月28日(土)掲載)
 ・ニーズに応えることができる強みを端的に発信する
 ・名刺製作のデザイナーの提案を活かす
 ・家内に撮影してもらった動画をホームページに載せる
◆創業体験⑧(3月29日(日)掲載)
 ・合同会社形態の会社設立を決意する
 ・創業当初の赤字額をもとに資本金を決める
 ・官公庁の手続きが事業開始に影響する
◆創業体験⑨(3月30日(月)掲載)
 ・記憶に残る会社設立年月日を狙う
 ・官公庁のホームページから最新情報を入手する
 ・事業活動の体制を整える
◆創業体験⑩(3月31日(火(掲載)
 ・インターネットの世界を体感し感激する
 ・WordPressを使って情報を発信する
 ・新型コロナウイルスの被害に立ち向かう中小企業経営者を支援する

狙いと概要

事業を一から立ち上げる創業において、一日も早い事業開始は、精神的にも、資金的にも重要です。この体験レポートは、私が事業を開始する2020年(令和2年)4月より以前の2019年(令和元年)8月から2020年(令和2年)3月までの私の体験をもとにしています。事業を始めるまでの私の失敗や気づきが、これから起業する人の一日も早い事業開始に役に立てば願ってもないことです。
レポートは、今日から全10回。毎日、1レポートを掲載する予定です。レポートの概要を示すために目次を掲載しましたが、あくまで予定です。この後、目次と掲載内容が違うことがあるかもしれません。その際はどうかご容赦ください。

会社を持つ高揚感にうかれる

私の起業の動機は、中小企業診断士の資格をとって経営コンサルタントとして独立開業し、中小企業経営者の役に立ちたい、ということでした。しかし、中小企業診断士の資格取得は難関。1次試験はなんとか一発で合格しましたが、2次試験は2年連続不合格。あきらめかけていた2018年(平成30年)12月、大阪経済大学が翌年2月から中小企業診断士の養成課程を開講することを知りました。
あわただしく応募書類を整え、書類審査、面接試験を経て、2019年(平成31年)2月16日、第一期生として入学することができました。ですが、無事修了できるか不安一杯。不安が少し薄れ始めたのは、入学から半年が経過した2019年(令和元年)の8月でした。その頃から、独立開業を本気で考え始めました。社名はどうする、個人でやるか法人にするか、資本金は、事務所はどこに置くかなど、自分の会社を持つ高揚感から気持ちがうきうきしたことを覚えています。

創業計画書に頭をガツンと叩かれる

J-Net21(ジェイネット21)は、中小企業のビジネスを支援するために、中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する情報サイトです。日本政策金融公庫(日本公庫)は、中小企業や小規模事業者、農林漁業者向けに金融面から事業活動を支援しています。その両社から、創業(起業)に役立つ情報や具体例、助言が豊富に発信されています。私は、養成課程の授業を通して創業計画書を知りました。そして、実際に創業計画書の作成に取りかかったのですが、見事に、頭をガツンと叩かれてしまいました。
書く内容は、経営コンサルタント業の創業計画です。最初は簡単に書けると考えていましたが、スラスラ書くことができたところは、創業の動機、経営者(=私)の略歴ぐらいで、肝心かなめの事業の見通しは、書きたくても根拠となるデーターを何ひとつ持っていない有様でした。セールスポイントや販売戦略も、書くには書きましたが、貧相な内容でした。
これではいかん、とつくづく思いました。会社を持つことにうわついてしまい、掘り下げるべきことにしっかり向き合っていなかった自分の至らなさに腹が立ちました。このままでは、1年もしないうちに会社をたたむことになってしまう。本腰を入れて創業計画書の作成に取り組むことにしました。